【2026年版】一級建築施工管理技士|工程管理はここだけ覚えろ(ネットワーク工程表)【過去10年の出題パターン分析】

一級建築施工管理技士のネットワーク工程表とクリティカルパス計算(ES・LS・TF・FF・ダミー)の重要ポイントを解説する試験対策イメージ 施工管理法(工程管理②)
ネットワーク工程表は「クリティカルパス・フロート・ダミー」で得点が決まる

 

工程管理(ネットワーク工程表)は「計算ルール+フロート+ダミー」を理解すれば得点できる分野です。

 

過去10年(平成28年〜令和6年)を分析すると、

出題パターンは完全に固定されており、

毎年ほぼ同じ計算問題が繰り返し出題されています。

 

重要ポイントは次の3つです。

クリティカルパス(最長経路=工期)

フロート(TF・FFの違い)

ダミー(時間0でも必ず経路に含める)

 

つまり試験では

「計算手順(ES・LS)+フロートの定義+ダミーの扱い」

が問われています。

 

この記事では

過去10年の出題パターン分析

ES・LS計算の確実な手順

TFとFFの違い(頻出ひっかけ)

ダミーによるミスの回避方法

を体系的に解説します。

 

はじめに

 

私は今年、一級建築施工管理技士(一次検定)を受験する立場です。

 

工程管理の「バーチャート」や「工程グラフ」の次に、

多くの受験生が本格的につまずき、アレルギー反応を起こしてしまうのが


ネットワーク工程表
です。

 

正直なところ、ここは多くの受験生が


パズルのような計算が苦手
矢印の向きや結合点の数字が意味不明
いっそ捨てて他の分野で挽回しよう


と諦めてしまいがちな難所です。

 

しかし、私の分析による結論は違います。


「基本ルール + 頻出の落とし穴」さえ知れば、確実に1問をもぎ取れる
ボーナス分野なのです。

 

特に今回の完全版解説では、単なる計算順序だけでなく


クリティカルパス(工期を決定する生命線)
ES・LS計算(最早時刻と最遅時刻の鉄則)
ダミー(超重要)(時間0の点線に潜む罠)
TFとFFの違い(得点差が出る)(2種類の余裕時間の本質)


試験で合否の差がつくポイントまで完全に網羅しています。

 

ネットワーク工程表とは

 

作業の順序と相互関係を矢印(アクティビティ)と結合点(イベント)で表した工程表
のことです。

 

主な特徴:
並行作業・直列作業の関係が視覚的に明確
全体の工期を論理的に計算できる
経験則ではなく「数式」で解くべき問題

 

試験対策としてのポイントは、
「実務の管理能力」ではなく“純粋な計算問題として出題される”
という点にあります。現場の勘を捨て、数学的に処理する癖をつけましょう。

 

出題パターン(過去10年分析)

 

過去問を分析すると、問われる論点は驚くほど限定されています。

 

頻出論点:
クリティカルパスの特定
最早時刻(ES)の算出
最遅時刻(LS)の算出
フロート(TF・FF)の計算
ダミーの扱いと経路判定

 

ほぼ毎年、これらの要素を組み合わせた複合問題が出題されています。

 

クリティカルパスとは

 

ネットワーク工程表において、最重要の概念です。

 

クリティカルパス=最長経路(日数合計が最大)

 

定義:
スタートからゴールまで、作業時間が最もかかる経路

 

ここが重要な理由:
この経路の合計時間 = 全体の最短工期 となる
この経路上の作業が1日でも遅れると、全体工期が遅延する
総余裕時間(TF)が常に0である

 

試験での「ひっかけ」


「最短経路」が工期である


誤り(すべての作業が終わらないと竣工できないため、一番時間がかかるルートが基準です)

 

解き方①(最早時刻:ES)

 

工程表の左(スタート)から順に「足し算」で進めていくステップです。

 

最早時刻(ES)=(前日ステップの数値)+作業日数

※合流は大きい方を採用

 

計算ルール:
前のイベントの時刻に、作業時間を順に足していく
複数の矢印が合流する場合 → 最大値(大きい方の数字)を採用する

 

間違いやすいポイント
合流地点で「小さい方の数字」を使ってしまう


誤り(すべての先行作業が終わるまで次へ進めないため、遅い方に合わせる必要があります)

 

解き方②(最遅時刻:LS)

 

工程表の右(ゴール)から左へ「引き算」で戻っていくステップです。

 

最遅時刻(LS)=(後ろステップの数値)−(作業日数)

※分岐は小さい方を採用

 

計算ルール:
ゴールの時刻から、作業時間を逆算して引いていく
矢印が分岐して戻る場合 → 最小値(小さい方の数字)を採用する

 

間違いやすいポイント

分岐(戻り)地点で「大きい方の数字」を使ってしまう


誤り(工期を遅らせない限界の時刻を求めるため、厳しい方(小さい値)に合わせます)

 

ダミー(最重要の落とし穴)

 

ここで受験生の明暗が分かれます。

 

ダミーとは:
作業時間が0の矢印(通常は点線で表記される)

 

役割:
作業の前後関係(順序)のみを規制し、論理的な依存関係を表す

 

重要ポイント:
作業時間は0であっても、経路(ルート)判定には必ず含める

 

致命的なミス:
「時間が0だから存在しないもの」として無視してルート計算する


致命的ミス

 

理由:
ダミーを通るか通らないかで、クリティカルパスの構造(ルート)が全く変わってしまうからです。


計算上の加算は0でも、“ルートの選択肢”としては絶対に無視できません。

 

フロート(余裕時間)

 

ここは2026年以降の試験対策において、最も差がつく最重要ポイントです。

 

トータルフロート(TF)

 

トータルフロート(TF)=最遅時刻(LS)−最早時刻(ES)

 

意味:
その作業を遅らせても、工事全体の竣工日を遅らせない最大許容範囲

 

特徴:
TF = 0 となる作業を繋いだものが、クリティカルパスである

 

フリーフロート(FF)

 

フリーフロート(FF)=次イベントの最早時刻−自イベントの最早時刻−作業日数

 

意味:
その作業を遅らせても、後続する「次の作業」の最早開始時刻に影響を与えない余裕

 

TFとFFの違い(超重要)

 

TF(トータルフロート) → 全体工期への影響度
FF(フリーフロート) → すぐ後ろの工程への影響度

 

試験で狙われる「ひっかけ」
「FF = 0 であれば、その作業は必ずクリティカルパス上にある」


誤り

 

理由:
FFは、クリティカルパスでない(TFがある)作業であっても、すぐ後ろの作業との兼ね合いで0になるケースが多々あるからです。


「TF=0はクリティカル」ですが、

「FF=0は必ずしもクリティカルではない」という点が頻出のひっかけです。

 

出題パターン分析

 

よく出る問題の組み合わせ


クリティカルパスはどれか(経路選択)
特定の作業のTF計算
特定の作業のFF計算
全行程を終わらせるための必要工期

 

よくある誤答の原因
点線のダミーを経路から外して考えてしまう
FF(次工程への影響)とTF(全体への影響)の公式を混同する
合流地点の最大値・分岐地点の最小値を逆に使う

 

「ダミーの存在 + FFの正確な定義」が、他者と差をつける武器になります。

 

一発で解ける手順(完全版)

 

ミスを最小限にするため、必ず以下の手順を守ってください。

 

  1. ES(前から計算):各イベントに□(最早時刻)を書き込む
  2. LS(後ろから計算):各イベントに△(最遅時刻)を書き込む
  3. TF計算:各作業の「最遅-最早」で余裕を出す
  4. FF確認:後続作業への影響を個別にチェック
  5. クリティカル判定:TF=0の経路を太線で結ぶ

 

この手順を飛ばすと、複雑なネットワーク図では必ずミスが発生します。

 

まとめ(視覚整理)

 

ネットワーク工程表の核心を整理します。

 

クリティカルパス

  • 時間が最大となる最長経路
  • TF(総余裕時間)が常に0

 

ES(最早時刻)

  • 図の左から右(前向き)に足し算
  • 合流地点は「最大値」を採用

 

LS(最遅時刻)

  • 図の右から左(後ろ向き)に引き算
  • 分岐(戻り)地点は「最小値」を採用

 

フロート

  • TF(全体への余裕):これを超えると工期が伸びる
  • FF(次への余裕):これを超えると次の作業が遅れ始める

 

ダミー

  • 作業時間は0でも、経路判定の際は「1本の道」として必ず含める

 

過去問から見える優先順位

 

最優先:クリティカルパスの特定(すべての問題の土台です)


次に重要:TFとFFの使い分け(ひっかけ問題の主役です)


基礎:ES・LSの計算スピード(ここで時間を稼ぎます)


合否の分かれ目:ダミーの正確な処理(難問対策の鍵です)

 

つまり、
「TF・FF・ダミー」の3点セットを攻略した人が、この分野の勝者になります。

 

私の結論

 

この分野を初めて勉強したとき、私は正直「無理ゲーだ」と感じました。


しかし、何年も過去問を解き進めるうちに、ある事実に気づきました。

 

出題されるネットワークの形(パターン)はほぼ固定されている
計算に使うルール(加減法)は小学生レベルで固定されている
受験生を落とすための「落とし穴」さえ完全に固定されている

 

結論として、


ダミーを決して無視しない丁寧さ
TFとFFの定義を混同しない正確さ
決められた手順通りに解く誠実さ


これらを持つだけで、
ネットワーク工程表は、一次検定において最も安定して得点できる「得意分野」
に変わります。

 

さらに得点を安定させたい人へ

 

一級建築施工管理技士 合格へのロードマップ

 

ネットワーク工程表は、知識の量よりも、手を動かした回数がモノを言う
“慣れのゲーム”という側面が非常に強い分野です。

 

だからこそ、解説を読んで分かった気になるのではなく、
過去問を自力で、何度も、図を描きながら解き直す反復学習
が合格への最短ルートです。

 

👉 一級建築施工管理技士おすすめ過去問題集

 

関連記事

 

🟠一級建築施工管理技士の勉強時間はどのくらい?

下記の記事で解説しております。

【2026年版】一級建築施工管理技士の勉強時間は?社会人が合格するためのリアルな学習時間

 

🟠一級建築施工管理技士の取得メリットは?

下記の記事で解説しております。

【現役施工管理が本音で語る】一級建築施工管理技士を取得するメリット|私が今年受験する理由